注入後もその30〜40%が半永久的に残存する注入剤の開発も進んでいます。これはヒアルロン酸やコラーゲンに主にPMMAという合成樹脂を含有させたものです。
このPMMAとは、高分子化合物POLYMETYL−METHACRYLATE(ポリメタクレート)の略で、ビーズのような細かい粒子が入っているとイメージすればよいでしょう。
医療の分野では、PMMAは、人工骨や人工水晶体などにも応用されています。このPMMAを含有する注入剤は純ヒアルロン酸やコラーゲンなどの注入剤と違い、完全には体に吸収されません。注入後、PMMAを囲むようにコラーゲンが生成されます。(定着期) これは異物に対する生体反応として、生成されたコラーゲンの皮膜が、PMMAを包括するためです。こうしてできたコラーゲンの皮膜は半永久的に持続するため、従来の注入剤と違い、長持ちするのです。
その意味では完全に吸収されてしまうタイプの注入剤より経済的といえるでしょう。(しかし、注入したすべてが残存するわけではないため、追加注入は必要です。)
しかし、美容外科で使用しているプロテーゼと違い、形態に満足できなかったり、加齢に伴い形態の変更を希望しても、簡単には除去することができないという欠点でもあります。
また、純ヒアルロン酸やコラーゲンの注入剤と較べ、歴史の浅い注入剤であるため、長期経過の報告を待ってからこのタイプの注入剤を選択するのも安心ではないかと思われます。
吸収されずに体内に残る物質としてHEMA(ヒドロキシエチルメタクリレート)・PAM(ポリアクリルアマイド)などもありますが、これらについても同様と考えていいでしょう。 |